映画『アクロス・ザ・ユニバース』に感動!
何気なく買って見た、映画『アクロス・ザ・ユニバース』。
大いに感動!思わぬ見つけモノでした!!
特に理由もなかったんですが、
アマゾンで本を買うついでに映画の欄を見ていたら、
1959円と、けっこう安かったのと、
ブルーレイのレコーダーは持っているものの、
ソフトは1枚も持っていなかったので、
話のタネにと買ってみたんです。
その映画『アクロス・ザ・ユニバース』。
2007年に制作されたアメリカ映画で、日本での公開が2008年。
そういや、そんな映画があったかなぁ~、
でも、その頃、なぜか、『アクロス・ザ・ユニバース』とか、『ゴールデンスランバー』とか、
ビートルズの曲名がタイトルになった映画が多かった気がするなぁ~、
と、そんな程度の認識で、内容がどんなものか、全く分かっていませんでした。
で、その内容は?というと、
ビートルズの曲を使ったミュージカル映画。
舞台は1960年代。
で、基本的にはラブストーリーという、
「ウエストサイド・ストーリー」のビートルズ版のような・・・、
と、そう書けば、どうってことのない印象を受ける映画です。
ところが、まずもって、ビートルズの楽曲の使い方が上手い!
登場人物の心情などはビートルズの曲の歌詞によって描かれているんですが、
その使い方が実に上手い!
そして、その曲のアレンジがイイ!
歌詞が重要なので、
アレンジはロック調の曲がバラードになっていたり、
原曲とはかなり違ったりするんですが、
ビートルズ好きのボクとしても全く違和感を感じない、というか、
そうかぁ、この曲はこんな歌詞だったのかぁ~、と、
その深みを再認識させられたり、その解釈になるほど!と新発見したり。
それに、これを作った人たちは、かなりのビートルズ好き、
あるいは相当ビートルズを研究したようで、
すごく細部までこだわっているな、という感じです。
全体の世界観がビートルズっぽい!!
ストーリーは、舞台背景がビートルズが活躍した1960年代というだけで、
ビートルズとは全く関係ない筈なんですが、
全体の世界観、細部の展開が、実にビートルズ的。
初期のキャバーンクラブでのライブから、
中期のサイケの時代を経て、ルーフトップ・ライブまでの流れが何となくあったり、
ジョン・レノンが描く白と黒のリトグラフ的センスや、
ジョンの美術学校時代の友人で、ビートルズデビュー前メンバーでもあり、
21歳の若さで亡くなったスチュアート・サトクリフの
赤を基調としたアートなセンスなどがあったりして、
ビートルズ好きにはたまらなく良くできているんです。
さらに、映像が素晴らしい!!
ビートルズでいえば、
映画の「マジカル・ミステリー・ツアー」、アニメの「イエロー・サブマリン」、
さらに「レット・イット・ビー」(パロディーかオマージュか)、
それにデビュー前のビートルズを描いた「バック・ビート」、
さらには「ジョン・レノンの僕の戦争」などの要素を取り入れた感じで、
サイケだったり、反戦だったり、
一方で、ダンスがすごくて
マイケル・ジャクソンのプロモーション・ビデオのようでもあり、
一部はアート作品のような展開もあったりして、
それでいて、しっかりとラブ・ストーリーと友情が描かれているという、
まあ、実に良くできた作品です。
調べてみると、監督のジュリー・テイモアという女性は、
ブロードウェイミュージカル「ライオン・キング」の演出家としても知られる
天才肌らしいですね! (なるほど、それらしい造形物も登場しました)
いやぁ~、お見事!素晴らしい!!ありがとうございました!!
そういう言葉しか出てきません。
久しぶりに「我が意を得たり」という、いい作品に出会ったという感じです。
by acogihito | 2011-01-10 22:32 | ☆その他 | Comments(0)