「憂鬱と官能を教えた学校」
南澤先生に紹介してもらわなかったら、
きっと、この本との出会いは無かったでしょう。
「憂鬱と官能を教えた学校」(2004年初版、河出書房新社刊)。
タイトルを見ただけでは、何が書かれている本なのかさっぱり分からず、
書店で見かけたとしても、たぶんボクは素通りしていたと思います。
(すでに素通りしていたのかもしれません・・・)
ところが、読んでみると、
音楽好きやボクのように趣味として音楽をちょっとやっている人には
すごく面白く、タメになる本なんです。
サブタイトルは、
「バークリー・メソッドによって俯瞰される20世紀商業音楽史」。
太古の昔からの音楽~バッハの登場~20世紀の音楽までの歴史をざっと俯瞰し、
世界を席巻した音楽理論である「バークリー・メソッド」=つまり、20世紀半ばから
アメリカ・ボストンの「バークリー音楽院」で教え始めた音楽理論が、
どのような流れでできたのか、そしてそれは一体どういうものなのか?
さらに、今の音楽がどのような仕組み(理屈)でできているのか?
などが、サササーッと書かれている本なんですね。
著者は、菊地 成孔(きくち なるよし=ジャズミュージシャン、サックス奏者)と、
大谷 能生(おおたに よしお=評論家、音楽家)のお二人で、
ある専門学校で行った特別講義を文章に起した形になっているので、
実にテンポが良くて読みやすいんです。
それに菊池さんも大谷さんも機知に富んでいて、実に博学。
音楽以外にいろんなことを知っているようです。
そしてジャズミュージシャンらしく、ややワルな表現を使うかと思えば、
本当はかなり分別のある人らしい表現もあったりして、
とても好感が持てるんですよね。
いやぁ~、おかげさまで、「音楽って、そういうものなのかぁ~」とか、
「音楽理論というのは、そういうことだったのね!」と、
何だか「概要」は分かった気になってきました。
本当、面白く、ためになる本で、
ボクはすでに2回読んでしまいました。
・・・と、思っていたら、
これが今年、テレビ番組なってるんですね!
「菊地成孔と大谷能生の憂鬱と官能を教えた学校TV」。
残念ながらボクは見ることができない
CSの「フジテレビNEXT」での放送なんですが、
幸いにも録画してもらっています。
これがまた、実に面白い!!
しかし、まあ、CSとはいえ、この音楽講義に目を付け、
(番組は、本と同様、菊地・大谷の両氏が講義を行う形式で進む)
これをテレビ番組、しかも教育テレビ風ではなく、
バラエティー風の作りにしちゃうところは、さすがフジテレビですねぇ!
「トーク教養音楽バラエティー番組」という感じです。
本じゃ分かりにくいコード進行などの「実際の音」を、
テレビだと視覚とともに聴くことができるので、
これまた実に分かりやすい!
すごい、面白い!大したもんだ!
南澤先生には本当に良いものを教えてもらいました!!
ありがとうございます!!
by acogihito | 2010-11-09 20:40 | ★アコギ関連 | Comments(14)
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必着仕事人
at 2010-11-09 22:43
x
やっぱケーブルに加入しようかな~?
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acogihito at 2010-11-09 23:35
必着仕事人さま、こんばんは!
ボクもケーブルに加入しようと思ったんですが、
うちの方のケケーブルは、この「フジテレNEXT」が入っていないんですよ・・・。
しかし、こういうマニアックな番組が成立するんだから凄いなぁ~、
と感心してしまいました。
ボクもケーブルに加入しようと思ったんですが、
うちの方のケケーブルは、この「フジテレNEXT」が入っていないんですよ・・・。
しかし、こういうマニアックな番組が成立するんだから凄いなぁ~、
と感心してしまいました。
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まきろん
at 2010-11-09 23:53
x
はじめまして、あこぎひとさん
ソロギターで検索していて、こちらのブログにたどり着きました。
私はアコギを始めて丸2年で、まだまだ演奏はヘタクソなのですが
最近ソロギターに興味を持ち始めて、ビートルズの曲が弾きたいなと思っていました。
南澤先生の、ソロギターの調べ、是非購入したいと思います。
あこぎひとさんの、20曲のレパートリーもステキな曲ばかりですね。
ヒア・カムズ・ザ・サンが大好きで練習したいのですが
この曲は、南澤先生の本に載っているのでしょうか。
初めてのコメントで図々しいのですが
よろしければ、教えていただけませんか?
ソロギターで検索していて、こちらのブログにたどり着きました。
私はアコギを始めて丸2年で、まだまだ演奏はヘタクソなのですが
最近ソロギターに興味を持ち始めて、ビートルズの曲が弾きたいなと思っていました。
南澤先生の、ソロギターの調べ、是非購入したいと思います。
あこぎひとさんの、20曲のレパートリーもステキな曲ばかりですね。
ヒア・カムズ・ザ・サンが大好きで練習したいのですが
この曲は、南澤先生の本に載っているのでしょうか。
初めてのコメントで図々しいのですが
よろしければ、教えていただけませんか?
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acogihito at 2010-11-10 13:21
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acogihito at 2010-11-10 14:19
みゅうみゅうさま、こんにちは!
初めまして、ようこそおいでくださいました。
さて、南澤先生アレンジの「ヒア・カムズ・ザ・サン」は、
先生の「COVERS vol.1」というCDに収録されていますが、
↓
http://www.bsvmusic.com/01_CD/index1.html
残念ながら楽譜としては出版されていません。
南澤先生の「ソロ・ギターのしらべ」シリーズに収録されているビートルズの曲は、
「イエスタデイ」「レット・イット・ビー」「ヘイ・ジュード」(ジョン・レノンの「イマジン」も)が、
一番最初に出版された「ソロ・ギターのしらべ」に、
「ツイスト・アンド・シャウト」が、
「ソロ・ギターのしらべ 官能のスタンダード篇」に収録されています。
初めまして、ようこそおいでくださいました。
さて、南澤先生アレンジの「ヒア・カムズ・ザ・サン」は、
先生の「COVERS vol.1」というCDに収録されていますが、
↓
http://www.bsvmusic.com/01_CD/index1.html
残念ながら楽譜としては出版されていません。
南澤先生の「ソロ・ギターのしらべ」シリーズに収録されているビートルズの曲は、
「イエスタデイ」「レット・イット・ビー」「ヘイ・ジュード」(ジョン・レノンの「イマジン」も)が、
一番最初に出版された「ソロ・ギターのしらべ」に、
「ツイスト・アンド・シャウト」が、
「ソロ・ギターのしらべ 官能のスタンダード篇」に収録されています。
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kisimamu
at 2010-11-11 18:41
x
NHKでも坂本龍一さんを迎えて『坂本龍一 音楽の学校』という番組をやっていましたね。音楽の知識がなくても、とても楽しめる番組でした。菊地 成孔さんも出ていたような記憶が・・・。
この本も南澤先生のお薦めの本でした。
この本も南澤先生のお薦めの本でした。
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kaz
at 2010-11-11 18:44
x
菊地さん面白いっすよね。以前深夜のFMでも話がしばしば脱線すると、どんどん危なっかしくなって楽しかったんですが、オンエア曲がマニアックであっさり終了してしまいました。(民音の圧力か..)バークリーについて憂鬱と官能を教えたっていう本書のタイトルは興味をそそります。テレビは更に楽しそう。CSフジはツボな音楽番組が多く"Char meets "とかもギター好きにはたまらんです。...と言う僕も見れないんですけど (T_T;)
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acogihito at 2010-11-11 23:32
kisimamuさま、こんばんは!
『坂本龍一 音楽の学校』、
そういえばそんなタイトルの番組ありましたねぇ。
ただ残念ながらボクは見ていませんでした・・・。
NHKでは教育テレビでやっていた
『佐野元春のザ・ソングライターズ』というのは、
けっこう面白く見てました。
気にすると、たまにけっこうマニアックな
いい音楽番組があったりしますよね。
『坂本龍一 音楽の学校』、
そういえばそんなタイトルの番組ありましたねぇ。
ただ残念ながらボクは見ていませんでした・・・。
NHKでは教育テレビでやっていた
『佐野元春のザ・ソングライターズ』というのは、
けっこう面白く見てました。
気にすると、たまにけっこうマニアックな
いい音楽番組があったりしますよね。
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acogihito at 2010-11-11 23:39
kazさま、こんばんは!
ところでボクは最初、
「憂鬱と官能を教えた学校」というのが
何を意味するのか分かりませんでした。
菊地さんのことも、実はボクは、この本を知るまで知らず、
テレビを見るまでその姿さえ知りませんでした。
でも、確かに博学で、機知に富んでいて、面白い!
ミュージシャンにしておくのがもったいないくらい!?
FMのOAがあっさり終わったのだとすると、
マニアック過ぎて失敗したのかもしれませんが、
CSとは言えテレビに進出して、徐々に慣れてくれば、
もっとその方面でメジャーになるかもしれませんね。
あの才能があれば、もっと表に出てきてもいいかもしれませんよね!
「Char meets」も知人に録画してもらったのを見たことがあるですが、
普通なら1時間のところを2時間もあるんで、
セッションもノーカットだったりして、
ホント、ギター好きにはたまりませんよね!
ところでボクは最初、
「憂鬱と官能を教えた学校」というのが
何を意味するのか分かりませんでした。
菊地さんのことも、実はボクは、この本を知るまで知らず、
テレビを見るまでその姿さえ知りませんでした。
でも、確かに博学で、機知に富んでいて、面白い!
ミュージシャンにしておくのがもったいないくらい!?
FMのOAがあっさり終わったのだとすると、
マニアック過ぎて失敗したのかもしれませんが、
CSとは言えテレビに進出して、徐々に慣れてくれば、
もっとその方面でメジャーになるかもしれませんね。
あの才能があれば、もっと表に出てきてもいいかもしれませんよね!
「Char meets」も知人に録画してもらったのを見たことがあるですが、
普通なら1時間のところを2時間もあるんで、
セッションもノーカットだったりして、
ホント、ギター好きにはたまりませんよね!
あこぎひとさん、こんばんは^^
詳しく教えてくださり、ありがとうございます
「ヒア・カムズ・ザ・サン」あこぎひとさんが「オリジナルと同じ7カポ」と書かれていたので、てっきり楽譜があるものと思っていて残念ですが
さっそく職場の近くのギターショップで探したところ
ソロギターの調べとソロギター入門を見つけましたので
ソロギター入門、さっそく購入しました。
毎日すこしづつ練習していますが、ストロークしか弾いたことのない
私にはソロギターはとても難しいです。
「憂鬱と官能を教えた学校」も読ませていただきますね
また、ブログに遊びにきますので、よろしくお願いします♪
詳しく教えてくださり、ありがとうございます
「ヒア・カムズ・ザ・サン」あこぎひとさんが「オリジナルと同じ7カポ」と書かれていたので、てっきり楽譜があるものと思っていて残念ですが
さっそく職場の近くのギターショップで探したところ
ソロギターの調べとソロギター入門を見つけましたので
ソロギター入門、さっそく購入しました。
毎日すこしづつ練習していますが、ストロークしか弾いたことのない
私にはソロギターはとても難しいです。
「憂鬱と官能を教えた学校」も読ませていただきますね
また、ブログに遊びにきますので、よろしくお願いします♪
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acogihito at 2010-11-16 02:30
みゅうみゅうさま、こんばんは!
ボクもはじめはストロークくらいしか弾けず、
右手の指使いもかなり矯正しました。
まだまだ完璧に弾ける曲はないんですが、
毎日、少しずつ、日常の気分転換も兼ねて
楽しみながら練習しています。
南澤先生の「ソロ・ギター入門」を購入されたとのこと。
本文に出てくる「エチュード」などは
YouTubeの南澤先生のチャンネルにアップされているので
手もとの動きなど参考にするといいと思います。
URLはこちらです。
↓
http://www.youtube.com/DaisukeMinamizawa?gl=JP&hl=ja
お互い楽しみながら、少しずつでも上達できるといいですね!
今後ともよろしくお願いします。
ボクもはじめはストロークくらいしか弾けず、
右手の指使いもかなり矯正しました。
まだまだ完璧に弾ける曲はないんですが、
毎日、少しずつ、日常の気分転換も兼ねて
楽しみながら練習しています。
南澤先生の「ソロ・ギター入門」を購入されたとのこと。
本文に出てくる「エチュード」などは
YouTubeの南澤先生のチャンネルにアップされているので
手もとの動きなど参考にするといいと思います。
URLはこちらです。
↓
http://www.youtube.com/DaisukeMinamizawa?gl=JP&hl=ja
お互い楽しみながら、少しずつでも上達できるといいですね!
今後ともよろしくお願いします。
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まきろん
at 2010-11-22 16:08
x
半分読みました
難しいところもあるんだけど
話し言葉でずずず~んと書いてあるので
なんとなく雰囲気が伝わります
すごくアバウトに
つかむのにいいですね
こういう授業だったら
中学校のときとか
音楽きらいにならなかったのにな~
難しいところもあるんだけど
話し言葉でずずず~んと書いてあるので
なんとなく雰囲気が伝わります
すごくアバウトに
つかむのにいいですね
こういう授業だったら
中学校のときとか
音楽きらいにならなかったのにな~
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acogihito at 2010-11-22 22:33
まきろんさま、こんばんは!
そうなんですよね。
音楽の歴史や仕組みがアバウトに分かる感じ、
何となくわかった気になれるところが、とってもいいですよね。
確かに中学とかの音楽の授業がこういう感じだったら、
もっともっと興味を持てたかも。
それにしても、CSとはいえ、
これをTV番組にしたフジテレビには「やられた」という感じです・・・。
そうなんですよね。
音楽の歴史や仕組みがアバウトに分かる感じ、
何となくわかった気になれるところが、とってもいいですよね。
確かに中学とかの音楽の授業がこういう感じだったら、
もっともっと興味を持てたかも。
それにしても、CSとはいえ、
これをTV番組にしたフジテレビには「やられた」という感じです・・・。